ブロック塀の地震対策|さいたま市補助金(上限30万)と撤去・フェンス転換ガイド
老朽化ブロック塀は大地震で倒壊し人命に関わる。さいたま市は令和7年度に撤去・建替え費用の2/3・上限30万円を補助。建築基準法62条の8の高さ2.2m規制を超えるブロック塀は早期対応を。
この記事でわかること
- ブロック塀が地震で倒壊するメカニズムと法規制の背景
- 危険なブロック塀を自分で点検する6つのチェックポイント
- さいたま市の補助金制度(令和7年度)の申請方法と窓口
- 撤去+フェンス転換の費用シミュレーション
- ブロック塀診断士資格の役割と相談窓口
ブロック塀の地震リスクとはどのようなものですか?
2018年大阪北部地震でブロック塀倒壊による死亡事故が発生。高さ超過・控え壁なし・無筋の「法令違反ブロック塀」は倒壊時に逃げる間もない危険性がある。
2018年6月の大阪府北部地震(最大震度6弱)では、高槻市の小学校のブロック塀が倒壊し、小学4年生の女児が亡くなりました。調査の結果、そのブロック塀は建築基準法の規定を超える高さ(約3.5m)で鉄筋が適切に設置されておらず、数十年前に設置された既存不適格構造物でした。
埼玉県も首都直下地震の想定エリアであり、さいたま市では地震対策の一環としてブロック塀等の点検・撤去を推進しています。特に通学路・避難路沿いのブロック塀は地震時の2次被害防止のため早急な対応が求められます。
建築基準法62条の8の規制内容
補強コンクリートブロック塀は高さ2.2m以内・高さ1.2m超では控え壁が義務(建築基準法施行令62条の8)。1981年以前の旧基準で建てられた塀の多くが現行規制を満たさない。
建築基準法施行令62条の8の主要規定
- 最高高さ:補強コンクリートブロック塀は高さ2.2m以内
- 控え壁:高さ1.2mを超える塀は、長さ3.4m以下の間隔で高さの5分の1以上(最小15cm)の控え壁を設置
- 基礎の深さ:基礎の根入れ深さは0.35m以上(かつ基礎の高さの2/3以上)
- 鉄筋配置:縦筋・横筋ともに所定の間隔で配置
【注意】1981年(昭和56年)の建築基準法改正以前に建てられたブロック塀は、現行の耐震規準を満たしていない「既存不適格構造物」が多数存在します。外観では問題なく見えても内部の鉄筋が腐食・不足している場合があります。
危険なブロック塀の見分け方
高さ2.2m超・控え壁なし・傾き・ひび割れ・サビ汚れ・1981年以前の施工——これらに1つでも当てはまれば専門家点検が必要。
自己点検チェックリスト(6項目)
- ①高さ:塀の高さが2.2mを超えていないか(地盤面からブロック天端まで)
- ②控え壁:高さ1.2mを超える場合、3.4m以下の間隔で控え壁が設けられているか
- ③傾き・変形:塀が傾いていたり、波打っていたりしないか
- ④ひび割れ:ブロックや目地に大きなひび割れがないか
- ⑤サビ汚れ:鉄筋のサビが染み出した茶色い汚れがないか(内部鉄筋の腐食サイン)
- ⑥施工年代:1981年以前に建てられた可能性がないか
1つでも該当する場合は、ブロック塀診断士(資格説明は後述)または外構専門業者への点検依頼を推奨します。
さいたま市の補助金制度(令和7年度)
さいたま市は令和7年度に既存ブロック塀の撤去・建替えに費用の2/3・上限30万円を補助。着手前申請必須。北部5区と南部5区で窓口が異なる。
制度概要
- 制度名:既存ブロック塀等の除却・建替え助成制度
- 対象工事:さいたま市内の既存ブロック塀等の除却・建替え工事
- 補助率:工事費用の3分の2(小数点以下切捨て)
- 上限額:1件あたり30万円
- 重要条件:工事着手前の申請が必須(着手後は申請不可)
- 出典:さいたま市公式サイト(city.saitama.lg.jp)
申請窓口(区ごとに担当が異なります)
| 担当エリア | 担当区 | 窓口・電話番号 |
|---|---|---|
| 北部 | 西区・北区・大宮区・見沼区・岩槻区 | さいたま市北部建設事務所建築指導課 048-646-3235 |
| 南部 | 中央区・桜区・浦和区・南区・緑区 | さいたま市南部建設事務所建築指導課 048-840-6236 |
| 電話番号は2026-06-01時点で公式サイト(city.saitama.lg.jp)から確認・掲載。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。 | ||
申請の流れ(概要)
- 窓口へ事前相談(補助対象かどうかの確認)
- 業者に点検・見積もり依頼(エクステリア業者または専門業者)
- 申請書類の提出(工事着手前に必須)
- 市の審査・承認
- 工事着手・完了
- 完了報告・補助金請求
撤去・フェンス転換の費用
ブロック塀10m撤去+アルミ目隠しフェンス設置で33〜55万円が目安。補助金最大30万円で自己負担3〜25万円に。
費用の詳細は「目隠しフェンス施工費用の相場|さいたま市の補助金活用とブロック塀転換」記事でも解説しています。
- 既存ブロック塀撤去(10m):15〜25万円
- アルミ目隠しフェンス設置(10m・高さ1.8m):18〜30万円
- 合計費用:33〜55万円
- 補助金(最大):30万円
- 自己負担目安:3〜25万円
専門家(ブロック塀診断士)に相談するには
ブロック塀診断士はJPEX(公益社団法人 日本エクステリア建設業協会)が認定する資格者。安全性診断・補修設計の専門技術者。さいたま市補助金申請の診断書作成にも対応。
- 資格名:ブロック塀診断士
- 認定機関:公益社団法人 日本エクステリア建設業協会(JPEX・jpex.or.jp)
- 役割:ブロック塀の安全性診断・補修方法の提案・撤去工事の設計
- 関連資格:建築コンクリートブロック工事士(同JPEX認定)—施工の専門技術者
外構業者に問い合わせる際は「ブロック塀診断士または建築コンクリートブロック工事士が在籍しているか」を確認してください。
訪問販売での「無料点検→緊急工事が必要」型のセールスには注意が必要です。不審な場合はさいたま市消費生活総合センター(048-645-3421)にご相談ください。
よくある質問
- さいたま市のブロック塀撤去補助金の概要を教えてください。
- さいたま市「既存ブロック塀等の除却・建替え助成制度」では、令和7年度に既存ブロック塀等の除却・建替え工事に対して費用の3分の2・1件上限30万円が助成されます。着手前の申請が必須。北部(西区・北区・大宮区・見沼区・岩槻区):048-646-3235、南部(中央区・桜区・浦和区・南区・緑区):048-840-6236。出典:さいたま市公式(city.saitama.lg.jp)。
- ブロック塀の高さ規制は何ですか?
- 建築基準法施行令62条の8により、補強コンクリートブロック塀の高さは2.2m以内、高さ1.2m超では3.4m以下の間隔で控え壁(厚さ15cm以上)を設置することが義務付けられています。これらの規定を満たさない古い無筋ブロック塀は大地震で倒壊する危険性があります。
- 老朽化ブロック塀の見分け方を教えてください。
- ①高さが2.2mを超えている、②控え壁がない(または不足)、③鉄筋が入っていない(無筋)、④基礎が地盤から0.35m以上埋まっていない、⑤ひび割れ・傾き・鉄筋のサビ汚れが見える、⑥1981年以前の旧基準で施工されている——これらに1つでも当てはまる場合は専門家(ブロック塀診断士)による点検を推奨します。
- ブロック塀診断士とはどのような資格ですか?
- 公益社団法人 日本エクステリア建設業協会(JPEX・jpex.or.jp)が認定する資格で、ブロック塀の安全性診断・補修・建替えの専門知識を持つ技術者です。2018年大阪北部地震後に注目が高まり、さいたま市のブロック塀補助金申請にも診断書が活用できます。
- ブロック塀を撤去してフェンスに転換する際の費用は?
- 10m撤去+アルミ目隠しフェンス設置で33〜55万円が目安です。さいたま市の補助金(上限30万円)を活用すると自己負担が3〜25万円程度になります(着手前申請必須)。詳しくは本サイトの「目隠しフェンス施工費用」記事も参照ください。
さいたま市のブロック塀点検・補助金申請サポート
ブロック塀診断士在籍・補助金申請書類作成サポート・さいたま市10区全域対応。着手前申請が必須のため早めにご相談ください。